今がどんな時代なのかを真剣に考えてみればみるほど、今を生きている自分にとってはほんとうにわかりません。
今を生きながら、こういう時代、と言ってしまうことは怖いです。
過去と同じく、とてつもない数の偶然が積み重なって組み合わさっているだけで、捉えようがないと感じています。
空の雲や海の波のように思います。
音楽もそういううねりの中で人間が偶然発明したものだと思いますが、人間の思っている以上の凄みを持っている気がして、
歴史のところどころであらわれる、人間の予想を超える発展や分からなさ、
言葉にならないおもしろさが人間を助けていると思います。
そして私もその懐の深さに助けられているひとりです。
(柴田聡子)