今はクロスオーバーの時代。
つまり「これが自分の専門分野だ」と垣根を作らない方が良い時代。
ドイツで作詞作曲され、1941年の第二次大戦下に放送された「リリー・マルレーン」は、
敵味方関係なく双方の戦場の兵士の間で愛唱されたという。
音楽とは今も昔もそういうものだと思うね。
(冨田 勲)
MAKING
冨田勲メイキング
「NO MUSIC, NO LIFE.」ポスターの撮影レポートをお届け!
これまでにNHKの大河ドラマ音楽や、手塚治虫のアニメなど、数多くのテレビ・映画音楽を手がけ、1970年頃よりシンセサイザーによる作編曲・演奏に着手し、多くのシンセサイザー・アルバムを発売。
最新作『イーハトーヴ交響曲』ではボーカロイドの初音ミクをソリストとしてフィーチャーし話題を集める冨田勲さんが登場!
1月中旬、NHK放送博物館で撮影が行われました。
NHK放送博物館がある愛宕山は、1925年7月から1938年までラジオの放送を行っていた場所で「放送のふるさと」と呼ばれているそうです。
NHK放送博物館では、初期のテレビ受像機や録音機といった放送の歴史に関するさまざまな実物展示をはじめ、だれもが自由に利用できる「番組公開ライブラリー」や「図書・資料ライブラリー」なども公開しています。
入ってすぐのミュージアムショップには、NHKの人気キャラクター、どーもくんや、連続テレビ小説のグッズなども販売。「しじみにお土産買っていこうかな~!」と店内を物色する愛犬想いのアートディレクターの箭内さん。
今回の撮影場所は4階にある「放送文化賞記念コーナー」。300名をこえる受賞者の業績にちなんだ資料の中に、冨田勲さん愛用のアナログシンセサイザーMOOGⅢも展示されています。
そこに冨田勲さんが登場。
カメラマンの平間さんや撮影スタッフも初めてみるMOOGⅢに興味津々。
「ここで音階を決めて、ここがミキサーで…。使い方はちょっと説明すると長くなっちゃうからなー…。」と冨田さん。
確かに、こんなに沢山のつまみの説明をするのは大変そうです…。
早速撮影がスタート。
「(機材が)どんどん便利になっていって、その時は楽になったな、って思ったんだけれど、今並べて聴いてみると、苦労して作ったものの方が充実しているように感じるね。」
撮影中に平間さんのカメラに気づいた冨田さん、「SDカードじゃないんですね!」
「アナログにこだわっていまして。」
「いいですね。」
写真の世界も音楽の世界も、アナログからデジタルへと大きく変化したことに対し、感慨深い様子でした。
続きまして、MOOGⅢの背面に飾ってあった若き日の冨田さんと同じポーズをして頂くことに。
ポラチェック。「面白いですね。」とスタッフも大満足。
スムーズに撮影は終了!
完成したポスターは、4月中旬まで店頭で掲出予定ですのでお見逃しなく!
冨田勲さん、お忙しい中ありがとうございました!
完成したポスターはこちら!